今までの学校では、国語、数学、理科、社会、英語を「勉強すること」が当たり前でした。
未来の学校では、当たり前だった5教科を勉強する必要がなくなるかもしれません。
この記事では、「未来の学校では勉強する必要がなくなる可能性」について、ご紹介していきます。
未来の学校では授業を受ける機会が減る?
結論からいうと、学校に行かなくても質の高い授業が受けられるようになります。
オンライン上で、専門分野の先生たちから、教科書に載っている以上の知識を教えてもらえるからです。
先生の定義から変わってきます。
先生は、学校で授業を教えることがメインのお仕事ですが、もうその考え方は古くなってきています。
現在の「先生」は、教員の他にも、塾講師、各分野の研究者、友人、先輩、企業やNPO法人など、探せばいくらでもスペシャリストがいるのです。
つまり、教わる側の選択肢が増えていくことになるのです。
学校に行きたい子供は教師から授業を受ければ良いですし、行きたくない子供は教師以外の専門家から授業を受ければ良いのです。
学習の依存先が学校だけではなくなる
未来の学校では、学習の依存先が学校だけではなくなります。
先ほど言ったオンライン上のカリキュラムでも良いですし、学習支援の場であったり、大学の研究施設であったりと、お願いすれば知識を身に付けることができます。
もちろん、オンライン上で受ける授業であれば、質の高い情報を自宅にいながら得ることができます。
環境さえ整っていれば、場所を問わないといっても良いでしょう。
つまり、特定の場所に依存しなくて済むので、ノマドワーカーと同じような感覚で授業を受ける人が増えていくかもしれません。
https://nyushikaikaku.net/learning-system-in-the-future/先生の括りが広がる
これまで「先生」というと、授業を教えるだけの存在でしたよね。
先生によっては、一部の生徒から相談されることもあったかもしれませんが、ほとんどの生徒は先生からは授業を教わるものと認識していたはずです。
未来の学校では、先生の括りが広がります。
なぜなら、授業を先生以外で担えるようになるからです。
例えば、近年では英語の授業にAIを用いて、1対1で英語を話す練習をさせています。
プログラミングの授業では、生徒1人に1台iPadを持たせて、プログラミングの動きを視覚的に捉えるようにして、実践している学校もあります。
今後の先生の括りとしては、人間関係の構築方法を教えることが大切になってくるのではないでしょうか。
授業面ではAIや専門家に敵わないので、生徒間のメンタルケアができて、コミュニケーション能力の向上が図れる先生の需要が増えていくでしょう。
学習の「必須科目」が変わる
ご存知かもしれませんが、2020年に小学校3年生から英語が必修科目に指定され、プログラミングも小学生の必修科目に指定されることが、発表されています。
学習内容も増えるので、学校に行くことで学習時間も増えます。
今回の改定で困るのは、生徒だけではなく先生も同様です。
なぜなら、先生が生徒と同じ知識量ではいけないからです。
つまり、生徒よりも人一倍勉強をして、生徒からの質問に答えられるようにする必要があります。
まずは、この問題をどう乗り越えるかが、教師として生き残れるかのひとつの課題になるかもしれません。
周りと自分を比較する時代が終わる
未来の学校では、周りと自分を比較する時代が終わります。
今までは、テストがあるごとにランキング付けがされ、マウントを取られて嫌な思いをした人もいたのではないでしょうか。
なぜ比較する時代が終わるかというと、義務教育が終わったら学校に行く必要がなくなるからです。
義務教育が終わったら、進学するかどうかを選択できます。
必ずしも進学しなくてはいけないわけではありませんし、個人的に興味のある分野があれば、興味に特化した授業を1人で受けることができます。
つまり、他人と比較せずに、授業を受けることができるようになるのです。
人間関係で苦労してきた人は、興味のある分野を突き抜けて勉強してみても良いかもしれません。
未来の学校の役割
未来の学校の役割は、現在とは大きく変わっていきます。
今までは「人類皆平等!」という方針のもと、違う意見を持つ人は協調生が足りないと判断されてきました。
今までのやり方では通用しなくなる
今後の学校では、協調生よりも個性が尊重される時代です。
世間では、「海外に対抗できる逸材が現れない」といわれることがあります。
では、逸材を「協調性を求めるあまり潰してしまっていた」と考えたことのある先生は、どれほどいるのでしょうか。
つまり、逸材を生み出したいなら、個性を尊重して秀でている分野にのめり込ませてあげることが大切なのです。
生徒の理想の先生になることが求められる
未来の学校では、今まで以上に学校に行かない子供たちが増えていくことでしょう。
言い換えれば、学校に来る子供は、学校に対して「何らかのメリット」を求めてきていることになります。
下記の3つのうち、いずれかの先生がいる学校に子供たちは行きたいと考えています。
社会との関わりがある先生
簡単にいうと、企業に繋がりがある先生です。
企業との繋がりがいくつかある先生が学校にいると、先生に企業に求められる人材になる方法を教えてもらうことができます。
企業に求められる人材になる方法が分かったら、あとは実践するだけなので、学生生活を有利に運ぶことができるようになります。
生徒に気付きを与える先生
意外と少ないのが、生徒に気付きを与える先生です。
メンタルケアやコミュニケーション能力に分類されます。
このタイプの先生がいると、社会に出てから必要な自己肯定感の高め方や、コミュニケーションの取り方を気付かせてもらうことができます。
もしかすると、紹介してきた先生のタイプの中で、この先生が重宝されるかもしれません。
生徒の興味を伸ばす先生
生徒の興味を伸ばす先生も、未来の学校ではスタンダードな存在になっているでしょう。
生徒の興味がないことを懸命に教えても、身に付くことはほとんどないからです。
生徒の興味があることを聞き出して、真剣に話を聞いてくれたり関係のある話をしてくれる先生も、これからの時代に必要なタイプでしょう。
まとめ
未来の学校では勉強する必要がなくなるのか、というテーマでご紹介してきました。
学校で勉強をする機会は、少しずつ減っていくでしょう。
オンライン上で、分かりやすい授業がたくさん受けられるからです。
学校にしろ、先生にしろ、教育現場で働いている人たちには、教育者ならではの「進化」が求められてきているといえるでしょう。