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このまま異常気象が続くと地球はどうなるのか

このまま異常気象が続くと地球はどうなるのか

近年、異常気象が増え続けています。

とくに目立っているのが、気候の激しい変化です。

日中暑かったと思ったら、夕方以降急に冷えてきて、対処に困るなんてことありますよね。

寒暖差も、10℃以上あるのが普通になってきました。

時期によっては、インフルエンザになったり、熱中症にかかったりする人も、年々増えてきています。

今回は「このまま異常気象が続くと地球はどうなってしまうのか」について、ご紹介していきます。

異常気象には海水温度が関係していた?

異常気象には海水温度が関係していた?

異常気象には、ある共通点がありました。

意外なことですけど、海水温度です。

近年、地球温暖化が問題視されていますが、海水温度も同レベルで問題視され始めていることをご存知でしょうか。

なぜなら、地球温暖化と海水温度は、密接な関係にあるからです。

よく「地球温暖化が進んでいるから、南極の氷が溶け始めている」と聞いたことはないでしょうか。

南極の氷が溶け始めていることも事実なのですが、もっと重要視した方が良いことがあります。

海水温度も上がってきているということです。

2013年に、NASAのゴダード宇宙研究所元所長、ジェームズ・ハンセン博士が発表した報告書に書かれていたことです。

「地球の温暖化は、異常気象を頻繁に引き起こすトリガーになる」と警告しています。

ハンセン博士の調査によると、100年間で海水温度の上昇が世界各地で確認されており、平均で0.5度上がってきているようです。

海水温の上昇による異常気象の影響は、大きく2つに分けられます。
●夏の暑さと冬の寒さが激しさを増す
●各地域で見られるはずがなかった現象が起き始める

夏の暑さと冬の寒さが激しくなる

ジェームズ・ハンセン博士によると、海水温が上がれば、海から蒸発する水蒸気の量も増えるので、異常気象につながっていくとのことでした。

海水温の変化で、大気は影響を受けて、大規模な異常気象を引き起こすようなのです。

しかし、海水温の上昇が、世界各地で起きている異常気象を引き起こしていると、誰が予想できたでしょうか。

その結果、夏の暑さと冬の寒さは年月が経つごとに激しさを増し、高知県四万十市では夏に過去最高の41℃を記録しました。

各地域でも猛暑を記録し、熱中症の被害も年々増えてきています。

逆も然りで、冬には異常な寒さが春まで続くようになり、風邪を引いたりインフルエンザにかかったりする人が増えてきているのです。

見られるはずがない現象が各地で起きる

異常気象は連鎖するといわれています。

「テレコネクション」と呼ばれている現象で、別名「遠隔影響」とも呼ばれています。

簡単にいうと、日本で異常気象が起きると、アメリカなどの遠く離れた地域で、別の異常気象を引き起こす現象です。

テレコネクションの影響と思われる事例を、いくつか紹介しておきます。

●夏に雪が降る
●水害
●夏のゲリラ豪雨
●雨が降らない

夏に雪が降る

大西洋の海水温が1.5℃から2℃上がった影響で、温帯低気圧がズレて偏西風を大きく引き上げました。

その結果、フランスでは初夏にも関わらず初雪を観測するという、異常気象を観測しました。

大西洋の海水温が上がった影響は、フランスだけに留まりませんでした。

ドイツやオーストリアでは、大雨が続き規模の大きな水害となりました。

この水害でのテレコネクションの影響は、日本に「雨が数日間降らない梅雨」という異常気象をもたらしたといわれています。

夏のゲリラ豪雨

夏のゲリラ豪雨

2013年の7月下旬に、東北地方を集中豪雨が襲いました。

いわゆる、ゲリラ豪雨です。

夏に雨が降ることが少ない日本でのゲリラ豪雨は、異常気象という他にありません。

このゲリラ豪雨も、テレコネクションが生み出した影響だと考えられています。

雨が降らない

雨が降らない

2013年の5月下旬から6月にかけて、梅雨入りしているはずなのに、雨が降らないという異常気象が日本で起きました。

この時の異常気象の原因は、日本から1万キロも離れた大西洋の海水温の変化の可能性があるといわれています。

異常気象が起き続けた地球はどうなるのか

異常気象は、日本の漁業にも異変をもたらしています。

海水温の変化によるものですが、暖かい海水が流れている本州南海で獲れるはずのクロマグロが、北海道で水揚げされたことが報告されています。

他にも、イシガキダイといった九州で獲れる魚が、北海道で水揚げされたことも報告されています。

実は、日本は大陸と海の間にあるため、多方面から影響を受けやすい場所だといわれています。

つまり、海水温度が上がるたびに、どんな異常気象が起きても不思議ではないということです。

身近な例を挙げると、これまでに類をみない早さで、台風が次々とできていることに気付いているでしょうか。

多いときだと、2018年の8月だけで、9回も台風ができています。

異常気象が起きるからこそ長期予報は難しい

日本では、いまでも長期予報をすることは難しいといわれています。

気候がどう変化して、どんな異常気象となるのかは、大気の状態が複雑に混ざりあっているため、予測することが困難となっているのです。

しかし、注意しなければいけないことも分かっています。

日本は雨が多い国であり、雨が降っている期間が長いということです。

言い換えると、集中豪雨による被害や、ゲリラ豪雨が増えることによる水害に見舞われやすいということになります。

私たちが今後できる対策としては、いつでも集中豪雨やゲリラ豪雨が起きても問題ないように、防災グッズを持ち歩く習慣をつけることだといえるでしょう。

まとめ

今回は「このまま異常気象が続くと地球はどうなるのか」について、ご紹介してきました。

異常気象の原因は、地球温暖化と海水温度の上昇が原因です。

残念ながら、地球温暖化と海水温度の上昇を、人工的に防ぐ術はありません。

今後は、海水温度もどんどん上がっていき、異常気象も増えていくと予想できます。

夏の暑さや冬の寒さも激しさを増して、日中の寒暖差も大きくなっていくことでしょう。

いまの私たちにできることは、台風、集中豪雨、ゲリラ豪雨といった水害や天災が起きたときに、身の安全を確保できる防災グッズを常備することです。

異常気象が頻発しやすい日本なので、自分の身は自分で守れるように対処していきましょう。